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2013年7月29日 (月)

一休さんの愛欲フェチ生活

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(イラストレーション by 中村成二)


 先日、京都在住の女流官能作家、花房観音さんから『おんなの日本史修学旅行』(KKベストセラーズ)という。ご著書をいただいた。表紙にはバスガイドさんのイラストが。
 花房観音さんは2010年に『花祀り』で団鬼六賞を受賞、今や大手出版社からもぞくぞくと作品を発表している売れっ子の官能作家。それがどうして『修学旅行』なんだろうか。実は、花房観音さんは、現役ばりばりのバスガイドさんでもあるのだ。
 もともと日本の古典文学も好きでいろいろ学んだ知識を、官能作家という視点とバスガイドという体験に重ねて、面白くてエロいエピソードをいっぱい紹介してくれている。
 たとえば紫式部が「あの人は素行がよくない」と評した和泉式部。「祭りの見物に出かけた時、牛車のなかで愛人の男性とハメていた」ぐらい奔放な行動をしたらしい。それは知らなかった。今でいえばロールスロイスの後部座席でカーセックスしながら祭り見物してたようなものか。
 なかでも私が感心したのは『女体フェチ・一休さんの愛欲生活』というエピソード。
 一休さんといえばアニメのかわいいお坊さんで知られているけれど、実際には後小松天皇の落胤であるとされ、一流の師について禅の修業をした高僧である。批判精神が旺盛で、奇異な行動をとったことで知られる。セックスのほうも男色を含め、自由奔放に楽しんだらしい。
 その一休が晩年、77歳の時に出会ったのが盲目の女芸人、森女(しんじょ)。時に彼女はまだ三十代。なんと一休さんは、三十歳以上も年下の熟女に夢中になり、二人で愛欲生活をともにするんですね。とても悟りきったお坊さんとは思えない。
 彼が森女について書いた文章が残っているのだけれど、どのようにセックスを楽しんだのかが詳しく記されている。それはもう完全なポルノ告白小説。花房観音さんは「ねっちょりキスして女性のあそこを舐めて愛液を啜って、身体だけでなく言葉も使って女性を愛する、官能小説家の睦月影郎先生のような人ではなかったか」と書いている。なるほど……って、睦月さんを知らない人には分らないだろうけど私たちはよく分かる。
 一休は八十八で亡くなるまで、森女と交わり続けたと言われている。はー、励まされますなあ。一度、みんなでバスを借りきって、もったいないことだけれど、花房観音さんのバスガイドで京都観光旅行を楽しみたいものだ。
Photo
(花房観音『おんなの日本史修学旅行』(KKベストセラーズ)

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2013年7月22日 (月)

人工処女膜とイスラム社会




(イラストレーション by 中村成二)
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 この前、ここで『処女膜とモグラの関係』というのを書いたら、それを読んだ知人が「ネット上でこんなのがありますよ」と、ニュースサイトの記事を教えてくれた。
 四年ぐらい前の報道だが「人工処女膜」というのを紹介している。ぼくは知らなかった。
 中国製で、薄いフィルムの袋に赤い染料を詰めたもので、セックスの前にそれを膣のなかに入れておくらしい。フィルムは体温で溶けて、膣壁に付着する。そこへペニスが挿入されると、あたかも処女膜が傷つけられて出血したように見える——というシロモノのようだ。
 前に紹介した処女膜再生手術だと、医者のところまで行かなきゃいけないが、これだとコンドームかペッサリーを使う感覚で処女だったと見せかけることが出来る。値段は三千円ぐらい。うーん、中国人も考えるものだ。
 しかし、こんなものが商売になるだろうかと思ったら、売られているのはエジプトなど中東諸国らしい。どうしてかというと、イスラム諸国では女性の婚前性交は厳しく禁じられているからだ。
 もし結婚前の娘が処女をでないと分かると、その家族(父親や兄弟)が「一族の恥」として娘を殺しても罪にならない場合が多い。これが有名な「名誉の殺人」である。レイプされて自分に責任がなくても殺されるんだから大変なことだ。
 これほど厳格な掟があると、処女でない結婚前の娘は生きた心地がしないだろう。この人工処女膜は、そういった事情を知った中国のメーカーによって開発され販売されたものなのだ。
 では、これによってイスラムの女性は助かったのだろうか。秘かに売買され使用されているものだから、その成果は分らないが、イスラム社会はちょっとした騒ぎになった。
 この人工処女膜が普及してしまうと、男が若い娘を口説きやすくなるし、女性も誘惑に負けやすくなる。つまり男女間に存在していた「壁」が崩れてしまう。そういう恐怖から、宗教的指導者たちは「こんなものを輸入する業者は死刑にしてしまえ」と怒っている。
 ちなみに「名誉の殺人」は人妻の不倫にも適用される。つまり浮気をしたら殺されるんである。
 日本を含む西欧文化の社会とイスラム文化の社会とでは、セックスのありかたも想像を絶するほど違うんだね。イスラム圏に行ったり、イスラムの人たちと交流する時は、文化の違いをよく理解しておこう。

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2013年7月13日 (土)

風俗リクルート雑誌が面白い!

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(イラストレーション by 中村成二)

 先日、人と待ち合わせで新宿駅近くのカフェで時間をつぶしていたら、隣の席に雑誌が一冊、放置されていた。表紙からみて女性が対象らしい。おじさんである私には関係ない雑誌だろうが、ちょっと気になって手にとって、そのまま持って帰ってしまった。置き引きである。まあ持ち主が捨てたような感じだからいいだろうと思ってよく見ると、それは『M』という、風俗業で働きたい女性のための求人広告誌だった。
 中身はぎっしり広告だらけで、それだけで利益が出るのだろう、価格は0円。つまりタダで配布されるフリーペーパーなのだった。
 しかし風俗産業の年商は二兆円にのぼるといい、私が属する出版業の何倍もの金が動く世界だ。そう言われてもピンとこないが、この『M』のような求人広告誌を見ると「うわー、この業界はこれだけ人材を欲しがっているのか!」と驚いて、いやさすがに日本経済の担い手であるなと思ってしまう(オーバーか)。ハローワークに行ってごらんなさい、あなたを欲しい、なんて企業はまだまだ少ないんだから。
 聞けば『M』のような風俗嬢求人誌は他にも数誌あって、みんなフリーペーパー。「こっちの水は甘いよ」と、世のギャルたちを誘っているのである。
 私は古い人間だから「風俗リクルート」に関係する人間は、昔の女衒(今の人は読めないかな。「ぜげん」と読む。意味は娼婦になる女性を売り買いする仲介人)の連想から、ハゲてデブで脂ぎったズルそうな顔したオヤジが「いひひ」と笑いながらウソ八百の広告を作って載せているような気がする。(業界の人、ごめんなさい)
 ところがよく読むと、編集部は応募したい女性の立場に立っていろいろなアドバイスをしている。「同じ職種でギャラが違うのは、高いほうがよりハードなことを求められるからです」なんて注意。ここに書かれてるのと違う条件だったら連絡して欲しいという風俗嬢の110番。お店での面接のノウハウやフリの客をリピーターにする方法なんて、男が読んでもタメになる。
 こういう雑誌にコラムを書いていた女流官能作家、花房観音さんによれば「編集者は若くてイキのいい女性ばかり」ということで、偏見が吹き飛んだ。男はたまにこういう風俗嬢リクルート雑誌を読んで、彼女たちの内情を知って研究することも必要なんじゃないかな。盛り場などの本屋さんにも置かれている。タダだから遠慮なくいただいて読んでみよう。
Photo
(モモコはB5判の、手にとりやすいフリーマガジン)

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2013年7月 4日 (木)

処女膜とモグラの関係

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(イラストレーション by 中村成二)

 探求心旺盛な友人が教えてくれたので、処女膜再生手術を専門にしているクリニックのホームページを覗いてみた。
 本当だ。「手術前」と「手術後」の画像がハッキリと見られる。ふつうにセックスしてきた女性の膣が、手術によって処女のように狭い通路になっている。
「膜」というから、フィルム状の薄い肉を連想してしまうけれど、女性の処女膜は粘膜の襞の部分が内側に膨らんで、ボトルネックのように通路を狭めている部分のことを言う。通常、最初のセックスによって狭まった部分が裂け、以後、挿入がラクになる。再生手術というのは、せっかくスムーズに出来るようになった部分をわざわざ元に戻すわけだが、希望する女性患者にはそれぞれの事情があるようだ。決して無意味な手術ではないと、医師は強調していた。
 それを機会に、純粋の処女膜画像をあちこちで探して見てみた。英語で検索してみれば、いろんなサイトで簡単に見ることが出来る。
「こういう時代になったのだなあ」と、しみじみ感慨を覚えたものだ。というのも、その部分は光を当てて覗きこまないと見えないので、ネット以前の時代、まずたいていの男性は見たことがないはずだ。
 ぼくも初めて見たのは、ある男性雑誌のグラビアで、処女膜とはそういう形状のものだと知った。その号は売れに売れたと聞く。その時のグラビアは切り取って大事に保存していたが、もう必要でなくなった。空しい。(笑)
 ところで、処女膜というのはなぜ存在するのだろうか。その理由がよく分らない。わざとペニスの挿入を困難にするのは、老人のタネで妊娠しないようにするためとか言われてきたが、証明されていない。精液の逆流を防ぎ妊娠しやすくする弁の働きをしている——という説もある。
 ところで「処女膜があるのは、人間以外はモグラだけ」と以前から言われていて、ぼくなんかしっかりそれを信じていたのだが、いま調べてみたら、ゾウやイヌやネコやチンパンジーやクジラまで、処女膜をもつ動物はいっぱいいるのだ。驚いた。
 モグラ説を言いふらしたのは三島由紀夫で、ある週刊誌に連載していた『不道徳教育講座』というコラムにそう書いたのが、ひろく流布してしまったのだという。けっこう知ったかぶりの人だったんだな、三島は。ぼくも知ったかぶりだけど、この『いろ艶筆』では確かなことを書くようにしてるので、安心して信じてほしい。(笑)

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