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2013年12月29日 (日)

酒とセックスと男と女

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(イラストレーション by 中村成二)
 年末から年始にかけては、日本人が一番、酒を飲む時期だろう。クリスマスパーティに忘年会に新年会、連日連夜、盛り場は酔客で溢れている。当然ながら酒の呑み過ぎによる事件や事故も多い。
 つい最近も、兵庫県議会自民党議員団の宴会で、三十代の議員K氏が酔ったあげく「女は金で買うもの」などと女性蔑視の放言を連発、さらに女性県議のひとりに「一万円でどうや」と言い寄り抱きつくという事件を起こした。
 こういう時、上に立つ者は「まあまあ、酒の上のことだから」とうやむやにしようとするものだが、最近は女性の立場も強くなって「酒の上だから」という言い訳は通用しにくくなった。なぜなら「酔った時だから本音が出た」のだと誰もが思うようになったからで、K氏の政治生命は、たぶんこれで断たれることになるだろう。そんな本音の持ち主に女性が投票するわけがない。
 酒つまりアルコールは、適量なら脳内で神経伝達物質のドーパミンの分泌を増やし、気分を高揚させる。しかし度を過ぎると判断力を失なわせ、K氏のように「見せてはいけない本音や欲望」をむき出しにし、信用や信頼や尊敬を一気に失なわせてしまう。
 ふだんは隠していた欲望が表面に出るのなら、セックスのほうも荒々しく強烈になるような気もするが、のんべえ諸氏は身にしみてよく分かってるとおり、酔っぱらった時のセックスは、まずうまくゆかない。中枢神経の抑制によって勃起が不足し、挿入できても「中折れ」になって、射精できない。風俗の女性が酔った客を嫌うのは当たり前のことである。男はセックスしようと思ったら、酒は飲まないにこしたことはないんである。
 では、女性はどうだろうか。女性がアルコールを摂取すると性欲が増すと言われている。これはテストステロンという男性ホルモンが分泌されるせいらしい。ほどほどの酔いは女性を大胆にさせるので、セックスに導く上で効果的な「催淫剤」であり「媚薬」になる。
 男女が出会って、親密になり、セックスに至るまでの間、酒は効果的な役割を果たすのは当然だが、ある量を越すと男性にはマイナスに働く。彼女をベッドに誘う戦略として「自分は酔わず、彼女を酔わすように仕向ける」のがベストなんである。口説く時はそれを忘れずに——って、ついつい忘れちゃうんだよなあ。

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2013年12月22日 (日)

ファックスがエロだった時代

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(イラストレーション by 中村成二)
 今ごろの時期、年賀状の作成に苦労している人が多いだろう。ぼくはワープロが登場した1980年初め頃から年賀状はワープロで、のちはパソコンを使ってプリンターで印刷してきた。今は年賀の文面のほうを印刷して、宛名は手書きにしている。宛名まで印刷ではなんだか事務的過ぎるような気がする。そのうち、どこから見ても手書きのように見える印刷ソフトが出来るかもしれない。
 そういうパソコン年賀状自作派として大事なのはプリンターだが、我が家では今年で七年目のプリンターがうまく動かなくなったので、年賀状を書く前に買い替えることにした。
 その時悩んだのが「ファックスをどうするか」という問題。それまではプリンターにファックスがついた機械を使っていて、それはそれで便利だったのだが、ふと「ファックスって必要?」と思ってしまったからだ。
 モノ書きのはしくれだからワープロとほぼ同時期に別回線のファックスを導入して、出版社や編集者との連絡や原稿の受け渡しに重宝してきた。ところが近年、ネットを使ったメール入稿や画像データとして校正刷りを送れるようになって、ファックスの出番が激減したのだ。今では月に一度もファックスを使わないことが珍しくない。年に数回ぐらいなものか。そんなわけで、新しいプリンターはファックスなしにした。三十年以上使い続けてきた商売道具は不要になったのだ。
 そうやって捨てることにしたファックス機を見てふと思いだしたことがある。そろそろ一般家庭にもファックスが普及するようになった時期、ぼくはパソコン通信でエロ画像を販売する業者を発見した。代金を振り込めば毎週何枚か、若い娘がいろいろポーズをとってる写真をファックスしてくれるというサービスだ。好奇心とスケベ心からさっそく注文してみた。まだパソコンでもエロ画像を見るのは難しい時代だった。
 確かに写真はちゃんと送られてきたけれど、当時のファックスはひどく画像が粗く、しかも感熱紙だったので保存がきかない。一番最悪なのは自分以外の家族の目に触れる危険性が高く、すぐにやめてしまった。けれど、深夜にジーコジーコという音とともに少しづつ姿を現わしてくる女のエロ写真に、ずいぶんドキドキワクワクさせられたなあ。便利な道具が生まれるとすぐエロを楽しむために使われる。ファックスは当時の最先端のエロを楽しむ快楽マシンだったのだ。ああ懐かしい。

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2013年12月13日 (金)

男だけがなぜフェチ?

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(イラストレーション by 中村成二)
 最近は女性でも「私って声フェチなの〜」などと言うようになって、誰もが何かのフェティシズムをもってるのが当たり前のように思われているが、実はそういうフェチは単なる性的な好みで、心理学的な意味でのフェティシズムには入らない。誤用なのである。
 では何が本当のフェティシズムかというと、「人間の体の一部や人体に付随する物品に接すると異常に性欲が高まり、当人にとってセックスするよりも望ましいと思う特異な症状」をいう。
 先日マスコミを賑わした「女性用自転車のサドルを200個盗んだ男」を思い起こして欲しい。あなたがサドルに狂い、部屋に200個のサドルが置かれてる光景を想像できるだろうか。「想像できん! ふつうじゃない!」と思うでしょ。私もそう思う。それぐらい常軌を逸し、最後は警察に逮捕されちゃうのがフェティシズムなのである。「おっぱいフェチ」なんて子供の寝言である。
 さて、そういう犯罪的なまでのフェチに溺れて人生をダメにしてしまうほどのフェティシストを研究すると、すぐに分かることがある。
「フェチは男だけのもので、女にはない」という事実だ。いや、ごく稀に女性のフェティシストはいるけれど、男が圧倒的多数だ。男の下着を盗んで歩く女性のこと、聞いたことが無いでしょ。
 どうして性的に異常な行動に走るフェチは男だけなんだろうか。これが実は、専門家でもよく分からないんである。私もフェティシストの端くれであるから、いろいろ調べてみたけれど、どうもスパッとうまく説明してくれる理論が見つからない。しかし最近、おもしろい説が見つかった。
「人間のセックスは、女は受けいれさえすればいいが、男は勃起することが必要不可欠だ。勃起しなければ繁殖できない。そこで自然は、男がいつでも勃起できるように、さまざまな刺激に敏感なように男を作った。それが男だけにフェティシズムが現われる理由だ」
 なるほどね、男が女に出会っても「見た目が自分の好みじゃない」という理由で欲望を刺激されないと、生殖のチャンスが減る。そこで姿かたち以外に匂いとか肌触りとか身振りとか声とか、五感のあらゆる部分が刺激を受けて興奮し、勃起するように男は作られている。それが高じたのがフェティシズムという「病い」の原因なわけだ。ふむ、これは研究に値する理論だぞ。

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2013年12月 6日 (金)

茶色のパンティ


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(イラストレーション by 中村成二)


 世の男たちは二つに分けられる、男性雑誌のグラビアページに写ってる美女たちを見て、「全裸ヌードが好き」という派と「下着ヌードが好き」という派だ。
 たいていは「下着なんか邪魔だ。何にも着けてないスッポンポンが一番いい」という派だろうと思うが、けっこうな割合で、「フルヌードは味気ない。なんか着けてるほうがそそられる」という派もいる。ぼくも下着つけてるほうが好きで、これまで集めてきたグラビアのお気に入りヌードコレクションを見ると、99パーセントは何かを身に着けている。まあ基本的にいえばパンティが好きってことなんだろうが。
 そうやってコレクションをチェックしていて気がついた。パンティは白や黒や赤やピンクだけでなく、いろんな色のものが作られている。それなのに、グラビアでは、ある色だけは極端に少ないか、ゼロに近いのだ。
 一番、見当たらないのが茶色=ブラウン系だ。読者もいろいろ思い返してほしい。あなたの記憶のなかで(実体験であれ、雑誌のグラビアであれ)、女性が茶系の下着を着けているのを見たことがどれだけあるだろうか?
 ぼくはほとんどない。自分のコレクションだけでは正しいデータにならないだろうと思い、ネット上でパンティやランジェリーの愛好家たちが集まる掲示板、ギャラリー、ブログなどを検索してみた。それでも見つからないのである。我ら男に目に触れる範囲で茶系のブラやパンティを着けている女性はまるでゼロのように思える。
 そこでぼくはネットで「女性の下着の色で茶系はゼロに近い。なぜだろう?」と質問を投げかけてみた。そうしたら女性たちから猛然たる否定意見が滝のように浴びせられた。
「とんでもない! 女性は茶系は一番好む色ですよ」「私も何枚も持ってます」「下着が透けにくいので重宝してます」「メーカーもちゃんと作って売ってます!」
 あわてて各メーカーの下着カタログを調べてみたら、ほんとだ。茶系のランジェリーはパンティも含めていろいろ売られている。ぼくは呆然としてしまった。この思い違いはどっからきたのだろうか。
 結局、男性が茶系の下着を好きじゃないんだろうね。あなただって女性に下着をプレゼントする時、茶色は選ばないだろう。だから男が見るグラビアには茶色の下着が登場しないだけの放なのだ。そうとしか思えない。男と女の感覚はそれだけ違うってことか。でも、なぜ男は茶色の下着が嫌いなんだろうか。謎だ。

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2013年12月 1日 (日)

日本の女装子はサイコー!

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(イラストレーション by 中村成二)
 この原稿が掲載される時はもう終わってるけれど、東大の駒場祭で「女装コンテスト」が行なわれると知って感慨を覚えた。出場者はみなホンモノの東大生だ。写真を見ると皆なかなか可愛い子ではないか。
「女装研究会」などのサークルがあちこちの大学にできていると聞いて驚いたのは数年前のことだが、とうとう東大生による東大生のための女装コンテストが開かれるようになったのだ。特に反対や否定の声も無かったようだ。女装子(じょそこ)さん愛好家としては、女装文化のひろがりは、まあ喜ばしいことではある。
 以前、男子が女装するというのは、ある種の変態行為とみなされて、とてもおおっぴらに行動できるものではなかったのだが、芸能人が女装してテレビに出るようになって、一気に「かわいいなら女装OK」という風潮が一般人の間にも浸透していった。ふつうは女装子と呼ばれるけれど「オトコノコ」という言い方も広まった。
 同じ女装でも、最近のオトコノコたちは、特にゲイの資質があるわけでもなく、変身願望を満足させたいという、一種のコスプレのような気分で女装する子も多く、そのあたりがすごく健康になってきた。つまりいやらしくない。それはそれで、ぼくのような昔ながらの女装子さん愛好家にとってはちょっと疑問があるところではあるのだけれど。
 ところで、ネットで海外の女装子と比較してみると、日本のオトコノコ(英語ではTRAPと呼ばれることが多い)の評価はすごく高い。
 それは分かるのだ。海外——特に欧米の女装者は、徹底した整形手術でもしないかぎり、男らしさがどうしても残る。化粧や衣装で無理して女になろうとしている。ところが日本のオトコノコの場合、無理することなくスンナリと女の子に変身しちゃえる子がすごく多い。日本人の目から見て「えッ、この子、ホントに男の子!?」と目をみはるようなカワイイ子がごろごろしている。白くなめらかな肌や小柄な体形や丸い顔だちや毛深くないところが、欧米男子より女装に向いているんだろうね。海外の女装子愛好者はみな手放しで絶賛している。日本のオトコノコが海外に行ったらモテモテだと思う。
 ぼくは前から日本の女性の美しさ愛らしさは世界で最高レベルだと思っていたけれど、今や女装男子もそうなったのだ。ジャパニーズ・ブランドがまた増えた。まあ自慢していいことだろう。

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