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2014年6月25日 (水)

シックスナインは異常?

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(イラストレーション by 中村成二)
『週刊プレイボーイ』が特集記事で書いていたのだが、最近の若い男女は、めったにシックスナインをしなくなったという。
 シックスナインを知らない人はいないと思うが、記事を読んで不安になったから説明しておく。数字の6と9が向かいあった形から、男女が同時に互いの性器を口で刺激することを言う。つまりフェラとクンニを同時にやる前戯。日本では古来「相舐め」と呼ばれ、セックスの教科書である春画にもよく描かれる、代表的かつ古典的なセックステクニックの一つである。
もちろんどこの国でも民族でも普及している行為で、古今のポルノグラフィには必ず描かれている。
 ぼくなんか童貞時代からそういう絵や写真でシックスナインのことを知り「早くやってみたいものだ」と、ふつうのセックスよりも興味を抱いたものだ。今でもシックスナインをやらないと「愛を交わした」という気分にはなれない。つまり高級レストランで、スープや前菜なしに、いきなりメインの料理を出されたようなもの。シックスナインで興奮が催行に高まったところで挿入するのが、まあオトナの常識だと思っていたのだ。
 そのシックスナインを男女どちらもやらなくなった——と週プレの記事では言ってるのだが、まず男が女にクンニをしたがらなくなった——というのが原因だと思う。つまり男のリードがクンニ抜きになっている。女性は受け身の立場に立つから、誘導されないとシックスナインの体勢をとらない。女性にとってはかなり大胆な行為だからね。
 若さにまかせて何でもやってしまうはずのカップルが、男が妙な具合にクンニを避けるようになったせいで、古来から親しまれてきたシックスナインが、いまや「異常な行為」と思われるようになってしまった。いやはや何ということだ。
 もちろん男にクンニ嫌いが増えたのは「女のアソコは不潔だ」という思い込みからだ。子供の頃から衛生的なことをうるさく言われて育った若い世代は「女性器は不潔だから舐めるものではない」という、歪んだセックス感をもつようになったらしい。男と女がともに口で相手を刺激し、女は濡れ濡れ、男はビンビンの状態でズボッと結合というのがセックスの理想だ。そういうテクニックを拒否して「異常行為」にしてしまった日本人には少子化という天罰がくだるのだ!

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2014年6月18日 (水)

一万人の女と寝た人気作家

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(イラストレーション by 中村成二)
 最近亡くなった渡辺淳一氏は、女性に非常にモテた作家だと言われている。しかし実際に相手をつとめた女性はどれだけいただろうか。そこは推測するしかないのだが、まあどんなに多くても3桁以内におさまるのではないだろうか。
 世に「性豪」と呼ばれる男性は何人もいるだろうが、ぼくの考えでは4桁、つまり「千人切り」を達成して初めて「性豪」の名にふさわしいと思う。いかにハンサムでベストセラーの作家でも、それはむずかしい。
 ところがなんと、4桁どころか5桁、つまり一万人の女を相手にした、性豪の王様みたいな作家がいたのである。フランスの人気作家、ジョルジュ・シムノンである。
 ミステリが好きな人なら『メグレ警部』(のちに『メグレ警視』)というシリーズをご存知だろう。映画化もされたしテレビドラマになった。日本でも江戸川乱歩が紹介し、愛読者は大勢いる。
 シムノンは100編以上のメグレものを書き、フランスミステリーの大御所として君臨した。それ以外にも『雪は汚れていた』など純文学の小説も書き、そちらの方面でもベストセラー作家だった。日本なら松本清張と三島由紀夫を一緒にしたようなもので、彼の作品は世界中で一億冊以上売れたと言われている。もちろん莫大な収入があり、豪邸に優雅に暮らした。
 そのシムノンは若い頃から乱痴気騒ぎが好きで、特に不特定多数の女性を相手にセックスに夢中になることで知られていた。
 彼は1989年に86歳で亡くなったが、13歳の初体験から晩年に至るまで。毎夜のように違う女を抱き続け、結局、最後は一万人を越えたと言われた。そのうちの八千人は娼婦で、二千人が素人だろうと言われている。最晩年に至っても「女を抱くのが生き甲斐だ」と漁色をやめなかったというからすさまじい。
 しかし、いかに体力と財力があったとしても、一万人の女を相手にしたというのは、性豪というより男性の淫乱症と言ったほうがいいかもしれない。最近は相手かまわずのセックスをやめられない男性は「性依存症」という精神の病にかかっていると見なされるようになった。性欲とは別のものが女を求めさせるわけだ。シムノンは明らかに性依存症を病んでいたとぼくは思う。そして不思議なことに、彼が100編も描いたミステリーの主人公・メグレ警部は、一人の妻を愛する禁欲的な中年男なのである。

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2014年6月14日 (土)

秘書というイメージ

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(イラストレーション by 中村成二)
 ASKAの覚醒剤事件で一緒に逮捕された女性が「接待秘書」をつとめていた、ということで、いろいろ騒がれている。
 パソナという企業が麻布の高級住宅街のど真ん中に迎賓館をかまえ、そこへ政財界の有名人やスポーツ選手、スター球の芸能人を招いて、連夜、豪勢な宴会やらパーティを催していたという。そういう有名人をもてなす役目だったらしいが「年齢は三十八、彼女自身が『おもてなし』したわけじゃなく、そういう相手をあてがうのが仕事だったろう」と言われている。いずれにしろ、上流社会に縁のない庶民としては、いろいろ妄想を刺激させてくれる言葉ではあった。
 もともと「秘書」といえば、経営者や政治家に仕える事務処理能力にすぐれた人物で、もちろん男性もいれば中高年の女性も多い。それなのにすぐ「若い美女」と思ってしまうのは、そういうイメージでいろいろな小説や映画や小話が作られてきたせいである。
ぼくも若い美人秘書がボスにああされたりこうされたり、という作品はいくつか書いてきたが、いろいろ取材すると、そういうような関係に陥る例は、大企業になればなるほどあり得ないようだ。
 ある経営者に取材したら「肉体関係をもってしまったら、オフィスでは平常心で仕事はできなくなる。叱るべきときに叱ることが出来ない。それ以前に経営者として失格だね」。と言われた。なるほどそんなものだろう。
 そそれでもボスと女性秘書をネタにするジョークは多い。ぼくの好きなのはこんなジョーク。
——ローマで開業していた弁護士が美人秘書と関係をもち、妊娠させてしまった。秘書嬢は産みたいという。弁護士はこう提案した。「私は妻もいれば、弁護士という世間体がある。傍に置いておくわけにはゆかない。きみは田舎に帰って子供を生みなさい。養育費は責任をもって払う。生まれたらただ『スパゲッティ』とだけ書いた電報をよこしなさい」
 数ヶ月後、その弁護士が自宅で気絶したというので、かかりつけの医者が呼ばれた。医者は夫人に尋ねた。「何をしている時に気絶したのですか」「朝届いた、この電報を読んだ時です」
 その電報には「スパゲッティ、スパゲッティ、スパゲッティ、スパゲッティ、スパゲッティ。うち二皿はハマグリ入り」
 分かるかな〜。

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