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2014年11月 2日 (日)

ストリップの灯を消すな

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(イラストレーション by 中村成二)
 先週のこの欄『白人女は嫌いですか』を書いた時、金髪ヌードショーに触れた。それで、人気絶頂の頃のストリップ劇場の活気を思い出して、懐かしかったのだけれど、突然「浅草ロック座が破産した」というニュースが飛び込んできて驚かされた。
 浅草のロック座といえば老舗だ。晩年に浅草に通い詰めた永井荷風はストリップ劇場が好きで、楽屋でストリッパーと談笑するのを好んだ。裸のストリッパーに囲まれて笑っている有名な写真はロック座で撮られたものだ。ぼくも大学生として上京してからは何度も通った。ナマの女体を目の前に見られるのだから天国のような気がしたね。
 その頃の浅草には東洋劇場とかフランス座とかストリップ劇場が軒を並べ、どこに入ろうかと迷うぐらいだった。今はほとんどが消えてしまい、ロック座が唯一、浅草ストリップの灯を守っていたのに、倒産と聞いて愕然としてしまったよ。
 幸い、運営会社が替わり、興行は続けられるという。ホッと安心すると共に「どうしてストリップはこんなに衰退したのかなあ」と嘆きたい気分になった。
 ストリップ劇場というのは、どうしても「いかがわしい」というイメージがあるが、浅草ロック座はレビュー性が強く、本来のストリップショーの楽しさ、華やかさが横溢して、世界に誇れるような劇場だった。そのぶんお金もかかって、それが赤字を増やす原因だったろうが、そういう贅沢なエロティシズムを愉しもうという客が少なくなったということだろうか。それがどうも残念でならない。
 ぼくは場末の、どこか侘びしいストリップ劇場の雰囲気も嫌いではないが、パリの『クレージーホース』(観光の名所だ)や、かつてての『日劇ミュージックホール』のような、きらびやかな舞台が一つはあってもいいと思っている。そういうゴージャスなストリップ劇場として浅草ロック座は生きのびてほしいと切に願うものである。
 そこでふと思ったのだが、AKB48のようなアイドルグループの人気がありすぎて、本来はストリップのファンになるはずの若い男たちが、そっちに奪われてしまったのではないだろうか。そんな気がしてならない。だって一時期のストリップは人気ストリッパーの親衛隊が押しかけて、それはもう大変な活気だったもの。
「ストリップとアイドルグループを一緒にするな」と叱られそうだけれど、どうもこの二つは関連がありそうだ。誰かストリップの衰退とアイドルグループの隆盛の関連を分析してくれないものか。

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