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2016年7月27日 (水)

精液を飲んで元気になろう!

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(イラストレーション by 中村成二)
タイトル見て「うええー」と気持悪くなった人は読まないでね。(笑)
 精液については、女性の側から、常に「飲んでもいいのかしら、害は無いのかしら」という疑問が投げかけられる。
 そういうことは学校でちゃんと教えておけばいいのに、教えないから、フェラチオの時に女性が悩むのだ。性教育がなってない。もちろん、何の害もない。どんどん飲んでください。
 しかし「じゃあ、精液は体にいいものを含んでるの?」と問われると、これまでの医学ではハッキリ答えられなかった。
 精液の中には果糖が一番含まれている。これが精子に運動エネルギーを与える。とはいえ一度に15㏄、スプーン一杯ぐらいしか量がないから、カロリーといってもゼロに近い。その他、クエン酸など百以上もの成分が入っていて、一つ一つが人体にどのような影響を与えるか、キチンとした研究はされていなかった。ただ、各種のホルモンが入っているので、それが飲んだ人に良い影響を与える——とは言われていた。ところが最近になって「確かに、体にいい成分が入っている」という研究成果が報告されている。それはスペルジミンという物質。これは納豆などにも含まれているが、精液という意味の「スペルマ」から付けられた名前だ。あの精液特有の「栗の花の匂い」は、このスペルジミンが変化した物資から発生するらしい。
 このスペルジミンは、遺伝子を安定させて細胞の損傷を修復し、細胞の寿命を延ばす効果がある。また抗炎症作用やコラーゲンの生成を促進する効果もあり、動脈硬化の予防や美容にも優れた効果があるとされる。早くいえばアンチエイジング(老化防止)の妙薬ということだ。精液には豊富に含まれているのだから、納豆よりも精液を飲んだほうが効率がいいとか。
「そんないいものだったら、女性に飲ませるだけじゃなく、自分で飲んだらいいんじゃないか」と思う男性は、精液のセルフ飲みに挑戦している。ただ排泄するだけでなく、少しでも元に戻すんだから効果があるだろうという理論。うーん、どうだろう。まあ害が無いものだから、試したいかたはどうぞ。ちなみに体験者によれば、冷凍しておいて、それを舌の上で溶かすようにして飲めば飲みやすいんだって。

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2016年7月16日 (土)

影響を与えるポルノ

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(イラストレーション by 中村成二)
 ここしばらく、ふだん連絡のない友人や知りあいから、メールや電話が届くようになった。彼ら彼女らが言うには「雑誌を呼んでたら妙なところでおまえの名前が出てきたもんだから驚いてね……」。
 それがポルノ系、エロ系の雑誌なら何の不思議もないが、なんとそれは五大文芸誌のひとつ『すばる』という純文学雑誌なので、みんなびっくりしたらしい。
 もちろん私の原稿や作品が掲載されたわけではない。タネを明かすと、同誌の8月号ではLGBT特集を組んでいて、その関連の評論やエッセイなどが掲載されているのだが、そのなかでトランスジェンダー評論家の三橋順子さんがインタビューに答えている。ぼくの名前は三橋さんの記事のなかに出てきたのだ。
 三橋順子さんは女装家と名乗っていた時期もあり、戸籍の性別は男性。今は多くの大学でジェンダー論を講義するトランスジェンダー研究の第一人者。その方面ではよく知られたかただ。その彼女が自分の性について悩んでいる二十代後半、ぼくの書いた小説と出合ったと打ち明けている。
《そんな田舎から出てきた青年がいちばん最初に共鳴したのが『別冊SMスナイパー』1980年11月号に掲載されていた、館淳一さんの『ナイロンの罠』という小説。(中略)……これだ!と思いました。自分の姉と義兄の手で女性化されていく男子予備校生のお話。……この作品は二十五歳だった私のセクシュアル・ファンタジーの形成に多大な影響を与えました。》
 三橋順子さんとは、ネットで早くから知りあった仲で、2年前のぼくのオフ会に参加してくれて初めてお話できた。その時に『ナイロンの罠』を愛読したと言って雑誌掲載の切り抜きまで持参してくれた。しかし、それだけ重大な影響を与えたとは思ってもみなかったよ。いや、ひたすら恐縮だなあ。
 この『ナイロンの罠』という作品は、自分の性的なありかたに疑問を抱いていたり、女装したいと思っていた若い人に大きな影響を与えたらしく、新宿二丁目で呑んでいると、女装のお姐さんから「あなたの作品のおかげで、こんなことになりました」なんて言われることが何度か。女装に耽って離婚されちゃった人から「『ナイロンの罠』を読まなければ……」ってメールももらったりした。
 まあぼくなんかほとんど無名のポルノ作家だけど、こうやって何人かの人たちの人生に影響を与えられたってことは、自慢していいのかな。離婚した男性には気の毒だけど。

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2016年7月11日 (月)

性愛と無縁に生きる人がいる!

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(イラストレーション by 中村成二)
 最近、調べることがあって、アメリカでも有名なアブノーマルSNS『FetLife(フェットライフ)』に加入してみた。SMと各種フェチの持ち主が集まって作る、インターネット上の無料社交場だ。全世界で500万人の変態人間が参加している。まあそこへ行けばどんな種類の変態でも仲間が得られるに違いない。エロの情報を集めるためだから、苦手な英語に四苦八苦しながら、なんとかメンバーになることが出来た。
 加入すること自体は申し込み画面の枠内に必要事項を記入してゆくだけだから簡単。国籍、年齢、性別、居住地などだが、面白いと思ったのは、「性的指向」の欄。12のジャンルがあって「ストレート」とか「ゲイ」とか「レズビアン」などから選んでゆくのだが「アセクシャル」というジャンルも用意されていた。「え、そういう人もくるの?」とちょっと驚いて笑ってしまった。
 アセクシャルは「ア・セクシャル」または「Aセクシャル」とも言われ、最近になってわりと注目されるようになった性的指向。日本語では「無性愛者」といわれ、人口のほぼ一パーセントがそうだとされる。
 よく間違えられる概念に「ノンセクシャル」というジャンルがあるが、これは基本的に性的欲望をもたない人たち。アセクシャルは、そのなかでも恋愛感情をもてない人たちを言う。肉体は健康でインポでもないのだけれど、異性にも同性にも心惹かれるということがない。変態SNSにアセクシャル人間が入りたがるだろうか。だから笑ってしまった。
「そんな人間、何が面白くて生きてるんだ」とふつうは思うけれど、メリットもあるんだよ。人間は性欲というものがあるから、性愛についての雑念やら性的な関係のトラブルが邪魔して、エネルギーを浪費しがちだが、アセクシャルだとその部分がサッパリと無いから、やりたいことに百パーセント没頭できる。学問なんかやるのにいいかもしれない。歴史上の人物では哲人のカントや科学者のアイザック・ニュートンが、アセクシャルだろうと言われている。あながち欠陥人間というわけでもないのだ。
「この前、ネットの党首討論会で小沢一郎代表に『再婚相手は見つかりましたか』と質問して激怒させた司会者、F氏がそうだよ」と教えてくれた人がいる。なるほど「子供もセックスも不潔でキライ」と発言して物議をかもした人だ。本業は社会学者だそうだが、アセクシャルなら、さぞかし偉大な功績をたてることだろう。羨ましいとは思わないけどね。
 

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2016年7月 2日 (土)

レズじゃない女が楽しむ「レズ風俗」

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(イラストレーション by 中村成二)
 いま女性たちの間で秘かな人気を集めているのが「レズ風俗」だ。ぼくも最近になって知ったことだが、女性が女性を相手に性的なサービスをしてくれるお店が、東京の場合、ものすごく増えている。
 女性相手の風俗業というとホストクラブぐらいしか無かった時代が長く続いたけれど、今や女性が女性と楽しむ風俗、レズ風俗店がこれからは主流になるのではないか、という気がする。
「しかし、ふつう、女は男とセックスしたがるだろう。レズビアンの女がそんなにいるとは思えんがなあ」と、男たちは考える。
 そこはどうなのかと、ネットのあちこちに発表されているレズ風俗についての体験ルポを読んでみたら、驚いたことに、純粋にレズビアンだという女性は、そんなにいない。多くが「どうも男とうまくいってない。男がいない。さびしい」と思っている女性。レズの体験もない。なかには男性体験がゼロ(男が嫌いなわけでもないのに)という女性もいる。
 男の場合、ゲイでなければ、単にさびしいから、ぐらいでゲイのお店に行くことはないだろう。ノーマルとゲイの間の垣根は高い。ところが女性の場合、その垣根が低いんだろうね。女性が同性に対して「おっぱい触らせて」とふざける場面はごくふつうにある。まあ柔らかくてプニョプニョしてすべずべしている女の肌は同性だって好きに違いない。
 ぼくの専門のSM方面では、カップルなど男女が入り交じってプレイする場合、女性同士でプレイさせると、だいたいすんなり没頭してしまうものだ。これが男と男になると、まずあり得ない。女性は基本的にレズなのかもしれない。
 というわけで、それまではレズとは無縁の女性が「たまには女の子の体をギューッと抱きしめたい」「抱きしめられたい」と思って、どんどんレズ風俗を試してみる風潮が高まったきた。これは男としていいんだか悪いんだか、どうなんだろう。
 このレズ風俗体験ルポを読んでみると、男相手の風俗と違って、コミュニケーションが非常にこまやかなことに驚く。指名する段階からメールでやりとりして、店の女の子のほうが相手の好みや経験の度数を把握したうえでプレイしてくれる。レズ風俗に行く女性たちは、セックスの快楽よりもコミュニケーションを求めているんだってことがよく分かる。ただ性欲を発散させにゆく男たちの風俗とは大違いだ。うむ、行ってみたいぞ(不可能だって)。

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TPPが日本ポルノを変える?

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(イラストレーション by 中村成二)
 アメリカが主導してわが国も賛同し、導入がほぼ決まったТPP(環太平洋経済協定)。しかし当のアメリカでは次期大統領候補のクリントンもトランプも反対しているので、ひょっとしたら棚上げになる可能性もあるとかないとか、輸出入に関係する人たちをやきもきさせている。
 ぼくたちはТPPってのは、肉や米など、主に食料品を輸入する時の関税が撤廃されることが一番関係してくるように思っているけれど、たとえば保険とか薬品とか、食糧以外の分野でも、ずいぶん変化が起きてくるんだそうだ。
 で、ぼくが一番関係しているエロの分野でも、とんでもない影響が出てくるかもしれない——という話。まあ経済評論家の池田信夫氏がこんなことを書いていたので、ちょっとびっくりしたから紹介しておこう。
「日本のように『わいせつな文書・図画』を刑法で禁じている先進国は、今やほとんどない。小児ポルノについての規制はあるが、AVにモザイクなんかかけているのは日本だけだ。これは今後、TPPで域内の規制が統一されると、特に日米間で問題になるのではないか。AVを見て人権が侵害されるおそれはないので、刑法175条(わいせつ罪)は違憲の疑いがある。最高裁で合憲とされた「チャタレイ裁判」の判決は1957年だ。この時代錯誤の規定は、刑法を改正すれば解決する。安倍政権が廃止すべき規制の一つである……」
 なるほどそうか。アメリカのAV業者が自分たちの作品を日本で売ろうとすると、性器の部分には全部、ボカシやモザイクをかけないといけない。一方、日本の業者がそういう規制のない外国に輸出する時は、無修正でかまわない。これは不公平な措置で、TPPが施行されれば、アメリカなどポルノ先進国は猛烈に刑法175条の撤廃を要求してくるに違いない——ということだ。
 わいせつ物の販売、陳列を禁じる刑法175条は、表現の自由を擁護する憲法とは対立した法律として、今までにずいぶん議論されてきた。「見たい」という人の権利を妨げているからである。そして今やインターネットの普及で、輸入される物品だけ規制をかけるというのは、まったく意味がない。取締当局もウンザリしているのではないだろうか。
 導入されればいろいろ弊害も起きるТPPだが、ポルノの世界では、あのわずらわしいボカシやモザイクを無くしてくれる、妙にうれしい国際協定でもあるのだね。

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