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2017年1月29日 (日)

きみは陰茎骨を持つか?

 人間は哺乳類の仲間だけれど、ほかの哺乳動物とはいろいろ違った部分がある。陰茎骨というのも、そのひとつだ。
 ほとんどの哺乳類のオスには、ペニスの中に軟骨が通っている。それが陰茎骨。シロナガスクジラの陰茎骨なんて2〜3メートルもあるという。もちろんヒトの親戚である霊長類は、ゴジラもチンパンジーもオランウータンも、みんな陰茎骨を持っている。
 ところが、ヒト、つまり人間だけは陰茎骨が無いんだね。きみがどんなに激しく勃起してガチガチギンギンになっても、萎えてしまったらフニャフニャだ。思う通りに勃起しないイチモツを握って、「くそー、おれにも陰茎骨があったらなあ」と思った男も多いかもしれない。
 どうしてわれわれ人間だけが陰茎骨を持たないのだろうか。それは今も謎なんである。しかし学者たちはその理由をいろいろ考察してきた。最近になって、ユニヴァーシティ・カレッジ・ロンドンの研究者、ファー・オピーらが、「ヒトはオス同士の競争が比較的少なく、性行為も比較的迅速に終わるため陰茎骨を失ったのかもしれない」という論文を学会誌に発表した。
 それによると、研究チームは「霊長類の進化の過程で陰茎骨が保持されたかどうかは、長時間の挿入と関係がある。そして性行為が長いほど陰茎骨も長い」ということを発見したという。
 どういうことかというと、陰茎骨が発達している種ほど、メスを巡る争いのなかで生殖に有利に働くかららしい。まあふつうに考えても分かるけれど、ペニスに骨があればセックスするのに面倒がなく、長時間の行為が可能だろうということは分かる。それはオス同士の争いが激しく、いつメスを他のオスにとられてしまうか分からない種の間では、必須の「道具」でもあっただろう。
 ところが人間の場合、惚れあってカップルになってそれが続く状態——つまり一夫一婦制になると、他のオスのことやメスに逃げられる心配が少ない。だからだんだん陰茎骨が必要なくなり、最後にそれを失った——ということらしい。もちろん仮説だから何とも言えないけれど、そういうこともあるかなあとは思うね。
 それで思い出したけれど、女を口説く名人というのがいて、「おれには何万人に一人という割合で残っている陰茎骨がある。ウソだと思ったら触って確かめてみろ」と言うのが手口だった。なかなか考えたウソではないか。

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