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2017年6月 8日 (木)

少女性愛人形は受け入れられるか

 セックスのタブーはずいぶんと解禁されるようになったが、今だに厳しい批判が浴びせられるのが小児性愛(いわゆる幼児ポルノ)だ。未成年の少年少女に性的な誘惑をしかけ、自己の欲望を満たそうとする大人は、現代社会では間違いなくモンスター扱いされ、そういう趣味を持っているとバレただけで社会的な批判にさらされ、弾圧される。
 最近も松戸のベトナム少女殺害事件があったりして、小児性愛者に対する風当たりはますます激しくなるだろう。しかし、そういうさなか、「これはむずかしい」と思わせる問題が、外国メディアから指摘されている。
 東京の郊外にある「T」(特に頭文字だけ記す)という工場から、小児性愛者向けの少女人形が製作、販売されいることがアメリカの雑誌『ジ・アトランティック』で紹介され、衝撃が広まったのだ。
 メーカーの代表者は同誌のインタビューに答えて「小児性愛者の欲望を、合法的に、そして倫理的に表現できるように手助けしている」と述べた。この発言は小児性愛者を批判する勢力からいっせいに非難を浴びせられた。「この人形を認めることは、小児性愛を正当化してしまう」という理由からだ。オーストラリアなど幾つかの国の団体はこの少女人形の輸出を禁止せよと叫んでいる。
「いったいどんなものか」と『T』のサイトにアクセスして「作品」を見て驚いた。うーん、メーカーがアートだというのも分かるけれど、その完成度はものすごく高い。一体70万円というお値段だが、もっと安ければ「ぼくも欲しい」とつい思ったぐらいだ。
 代表者はBuzzFeed Japanのメールインタビューにこう答えている。
「多くの小児性愛者と呼ばれる人達は、怪物などではなく、良き市民であり遵奉精神を持っています。だからこそ、彼らは現実世界では法を守り、自己を抑制しコントロールしています。そして自己の欲望の制御の一環として、私の造る人形を始め、創作の世界での欲望の解消を求めているのです」
 つまり、小児性愛という欲望を持った人を完全に抑圧するのではなく、その存在を認め、彼らの欲望をコントロールするための手段としての少女人形だというわけだね。その言わんとするところは、エロを商売にしてきたぼくにも分かるのだが、しかし、世の親たちに通じるだろうか。『T』の人形がこれから、どのような扱いを受けることになるのか、あるいは社会に受け入れられるのか。これは気になる問題だ。
 

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