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2017年8月24日 (木)

SМファンの学園理事長

 学校法人加計学園の理事長の姿がマスコミにたびたび登場するようになった。その姿を見るにつけ思い出す人物がいる。

もう十数年も前になるだろうか、あるSМバーにいたところ、同席していた恰幅のよい初老の紳士が「や、あなたが館淳一さんですか。私や昔からあなたのファンで初期の頃から作品はずっと愛読していました」と、なれなれしく言い寄ってくるではないか。

 まあぼくもSМポルノを書き始めてから40年。中高年のファンは多い、というかほとんどがそうだ。

 さて、その豪放磊落、少し脂ぎったという印象の人物、途中で名刺をもらって驚いた。さる地方の(これは書けない)学校法人の理事長なのだ。それも加計学園同様、幼稚園から大学院まで、さまざまな学校をもっていて、そのグループの頂点にいる。加計学園ほどではないけれど、その地方では知らぬ者のない名士で、たぶん富豪でもあろう。

 ぼくもいろんなファンから正体を告白されたけれども、これほどの人物と出合ったのは初めてだった。まあ、どんなに品行方正な紳士に見えても、SМが好き、エロが好き、変態である――という素顔を持ってるのは不思議ではないけれども、やはり教育界の上のほうにいる人だからね、そういう人とはめったに知りあえない。

 そこで質問してみた。「昔からのぼくのファンは分かりましたが、今はどうなんですか?」

 いや率直に答えてくれましたなあ。「最近のあなたの作品はつまらないので読んでません」 ギャフンである。

 しかしまあ仕方がない。初期の売れない時代のぼくは、売れないのをいいことにずいぶん無茶苦茶な話を書いていた。中学生の兄貴が小学生の妹をSМで犯す、ぐらいはまだいいほうで、その妹が実は女装した美少年だったりした。売れてくると「そういう非常識なお話はやめてください」と、どこの出版社からも言われて、以後、あまり過激なことは書けなくなってしまったのだけれど、初期からのファンは、実はそういうところが大好きなんだね。つまり変態の度合いが高い。その理事長もかなりの変態だったから、後期のぼくの作品を認めてくれない。それはいいんだ。

だけれどもハッキリ言い過ぎじゃないの。以来、ぼくの作品で悪役を務めるのは学校法人の理事長ということになった。でもまあ憎んでいるわけじゃないんだけどね。ひょっとして加計学園の理事長も昔の私のファンだったりしないかね。だったら何をやっても私は許す(悪いか)。

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