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2018年2月 3日 (土)

人間レンタルの時代

「おっさんレンタル」という言葉を初めて知った時は、さすがに驚いた。ネット上で中年男性を指名し、一時間千円ぐらいの料金で食事を共にしたりおしゃべりやカラオケの相手をしてもらうビジネスが、ちゃんと成り立っているという。客はOLが多いそうだ。
「うーむ、おっさんがレンタルしてもらえるなら、おれみたいな年配の『じいさんレンタル』は成り立つかも」と思ったりして。しかしぼくがレンタルされて「話し相手になれ」と言われても、口下手だからなあ。
「おっさんがレンタルされるんなら、おばさんもレンタルできるんじゃないか」と思ったら、とっくに実行されていた。若者がいろいろ相談にのってもらいたがるらしい。
 こういうふうな、人間をお金で借り出すシステムは以前からあり、昭和の初めには「一時間2円で紳士の銀ブラにつきあう」という女性のレンタルシステムがブームになり、それは「ステッキガール」と呼ばれた。
 ぼくは二十年以上も前に『代理母・レンタル・ママ』という作品を書いているが、それはまだ実現されていないだろう(されてるかな?)この作品は当時、劇団の役者たちがチームを組んで家族を演じ、ひとり暮らしの老人を慰める「レンタル・ファミリー」というビジネスのことを知ったのがきっかけだ。
 SМ作家であるぼくは、人間レンタルという行為には、どうも敏感に反応してしまう。というのは、人間をモノと同じように貸し借りする行為が非常にSМ的なものだからだ。サディズムとは他者を自分の快楽の道具としてモノ扱いすること。マゾヒズムはその逆で、他者の快楽の道具としてモノ扱いされることに快感を覚えてしまうこと。金を出して借りるほうが支配力を得ると、そこにどうしてもSМ感覚が入ってくる。それはつまり性的な関係の入り口を意味する。
 現在の「おっさんレンタル」や「おばさんレンタル」などのビジネスは、そこらへんを警戒して「性的な要求はNG。絶対ダメ」と念を押しているが、果たして全部がそれを守れるかというと疑問だ。たとえばレンタルされた若者から童貞の悩みを相談されたおばさんが「じゃあ私が悩みを解消してあげようか」と言い出したら、どうなるだろうか。人間レンタルは、そういう性的な関係を導きやすいビジネスだから、そこからいろいろエロティックな物語が生まれるに違いない。さて、次はどんな人間レンタルが考えだされるだろうか。

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