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2018年5月12日 (土)

女の匂いを研究せよ

「これで、官能小説も匂い表現が変わるかな」と思ったのは、先日、公表された、女性の匂いについての研究結果を読んでのこと。
 この研究はロート製薬が行なった『女性の体臭変化』。いろんな年齢の女性の背中に一定面積の布を24時間貼り付け、それを専門の人間が嗅いで、5種類に分類した匂いの強さを数値にしたというもの。
 そうすると10代から20代の女性にはスイート臭と呼ばれる甘い匂いが強いことが分かったという。この独特の体臭成分は熟女には失なわれて、その分岐点が35歳だということも分かった。
 つまり体臭という観点からみれば、女性は35歳を境にして甘い匂いがしなくなるということだ。まあ、言われなくても性体験が豊富で、嗅覚が敏感な男なら「とっくに知ってるぜ、そんなこと」と言うかもしれない。
 しかし、彼らに「では、どういう匂いなのか説明してくれ」と言ったら、たぶん、言葉に詰まるだろうと思う。
というのは、日本語は匂いについての表現が貧弱だからだ。ぼくら官能作家が官能小説、ポルノ小説を書いていてホントに悩むのはその部分、つまり女性の体から発散する官能的な体臭の表現だ。たいてい「甘酸っぱい」ぐらいで片づけている。「服を脱がすと若い娘の甘酸っぱい体臭が男の興奮を煽りたてた」というふうに。中には「パンティを脱がすと熟女の匂いが立ちこめた」ですましてしまう作家も。「若い娘の匂い」「熟女の匂い」がどういうものか、まず説明されることがない。それぐらい匂いの表現は難しく、表現しにくい。
 ところがロート製薬の研究結果では、若い女性のスイート臭の成分は、ラクトンC10,、C11と突き止められた。ラクトンは化粧品などの香料として用いられる化合物だから、その特性はわかっている。すなわちC10はピーチ(桃)の、C11はココナツのような、あるいはキンモクセイの花のような匂い。
 これで「その女の肌からはキンモクセイの花のような芳香がした」などと官能作家は書きはじめるに違いない。(笑)
 まあ、肌からは他にもアンモニア臭や脂肪酸臭などが匂うので、もっと複雑な匂いになるのだが、描写する方向性が見えてきたことになる。作家でない男性も、若い娘の肌の匂いと、熟女の肌の匂いがどう違うか、これからはよく嗅ぎ分けて、自分なりに研究してみると面白いと思うよ。

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