« ぼくが「箱フェチ」になるまで | トップページ | 二度と見られぬ昭和のエロ »

2018年6月22日 (金)

理解できない男女の好み

 子供の頃には分からなかったけれど、成長してから「ああ、そうか。うまいこと言うなあ」と感心することわざというのがある。「蓼(たで)食う虫も好きずき」というのもその一つ。蓼は刺身のツマや薬味に使う、辛くて苦い草。「他に草があるのに、こんな辛い草を好んで食べる虫もいるように、人の好みもさまざまだ」という意味。
 ぼくは変態とかフェチという分野にのめりこんでから、初めて理解できるようになった。いやしかし、変態やフェチの分野でいろんな人に会ってきたけれど、「蓼食う虫」のひとりであるぼくにも、理解しにくい嗜好の持ち主というはいっぱいいる。
 たとえば「薄幸フェチ」と呼ぶしかない男性がいた。いつも悲しげな顔をして、めったに笑うことがなく、気力が感じられなく存在感も薄いというような女性に会うと、ムラムラと欲望を覚えるというのだ。誰だって「なんでそんな女が好きなんだ」と疑問を抱くけれど、本人にも説明できないという。蓼食う虫に理屈は無いんである。
「鎖骨フェチ」と自称する男性もいたな。痩せて首や肩のところの肉付きが薄いと、鎖骨がくっきりと浮き出して見える女性がいる。
当然、あばら骨なんかも突出している。そういう女性に萌えると言うんだね。集めるヌード写真なんかも栄養失調気味としか思えない女性のものばかり。それを見てオナニーしているわけだ。
 ぼくなんか、どちらかというとむっちりと肉のついた女性が好きだから、驚いてしまうのだけれど、本人は「だって感じるんだもん」と答えるだけである。
 女性で忘れられないのは、あるSМ愛好者のグループにいた若い女性。美人で豊満な肉体の持ち主。マゾ気質なので従順、素直な性格。男たちは競って彼女をモノにしようとした。なかでも若くて元気なイケメン男がいろいろ口説いたけれど、どうも色よい返事がもらえない。ぼくも不思議に思って「あんないい男がどうしてダメなの?」と訊いたら、「私、若い人はダメなんです」という。しかし彼女はただのファザコンではなかった。「禿げて丸顔で猪首で金壷眼がギョロリとして下腹が出た、脂ぎったオッサン」がいいというのだ。女性でもこういう「蓼食う虫」がいるんだねえ。まったく人間はわからない。

|

« ぼくが「箱フェチ」になるまで | トップページ | 二度と見られぬ昭和のエロ »

コメント

この記事へのコメントは終了しました。