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2009年11月10日 (火)

街角の疑問符(ここには何が……?)

歩きなれた道をぶらぶら歩く。目に入るもの、すべて見慣れた風景である。
突然、空き地に出くわす。
いつの間にか一軒の家、一棟のビルが取り壊され、更地にされている。
「ほう、ここは建て替えられるのか……」
そこで、いったいどんな建物がここに建っていたか思いだそうとする。
何度も何度も、その前を通っていたはずである。
「はて……?」
立ち止まって考える。「この家とこのビルの間でしょ。この家もこのビルもよく見慣れているし、いまこの瞬間も覚えている(当たり前だ)。だったら無くなった建物も覚えているはずだ」
なのに、思い出せない。頭のなかが、ここにあった建物と同様、更地にされているような気がする。

実際、この写真の更地(もう工事が始まっているが)も、前に何が建っていたか思い出せない。
いくら考えても思い出せない。
土地の持ち主が設置した「?」の看板は、「さあ、次はここに何が建つんでしょうか。注目してくださいよ」というメッセージなのだが、ぼくには「さあ、ここには何があったんでしょうか。思い出せますか?」と問いかけているように思える。

ん……、何があったんだっけ。うーん、思い出せん……。

この記憶喪失現象はぼくだけかと思っていたら、かなり普遍的なものらしい。心理学的に説明もされているようだ。自分にとって重要でなかったものは、見ていても(実は)見ていなかった——ということなのだろう。

(↓ 港区麻布十番にて。09年11月9日撮影)

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コメント

ほんとですね。取り壊される前の建物をなぜ覚えていないのでしょう。不思議です。
人間に対しても同じことが言えるかもしれません。

2011年10月現在、この地は同じ状態で放置されています。重機もそのまま。工事予定表をみるととっくに何か完成してるはずなんですけど。

あれから8年、2017年秋には、ようやくマンションが建ちました。11月じゅうには完工したと思います。長い長い放置期間はどんな理由からだったんでしょうね。

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